Lesson-5「スイングについて!その③:切り返し」

 前回の「Lesson-4」でもかなり触れましたが、今回はゴルフスイングで最も大切で(私はそう思っています)アマチュアにとって最もイメージレッスンしにくい『切り返し』について、つまり一番難しいポイントについて具体的にご説明します。

 

 その前に、ある前提が出来ているものと仮定します。その過程とは…、

①テークバックで左肩が90度以上に充分に回っている!

②そして「右脇が閉まっていて」「左ひじがしっかりと伸びている」そして「左手首は左手と一体化していて親指側の手首が60度くらい折れている…。

③この状態により、クラブのシャフトは地面と平行くらいのトップが出来ている。

この様な前提にあるとします(理想的なテイクバックとトップです)。

 

 そしてダウンスイングに入るのですが、分かり易く言うと、トップの位置から腕だけで振り下ろすイメージです。下半身は決して先行してはいけません。腕で下ろす事を意識して上半身つまり肩を回します。こんな感じでダウンスイングすると、インパクトの姿はほとんどアドレスの時の再現になります(若干右足かかとが浮いていて腰が少しだけ開き体重が左方向へ心持ち移動していますが…)。この腕だけで振り下ろす時に、一番強くボールを叩けるように振り下ろさなければなりません。つまりヘッドスピードが最も速くなるダウンスイングにしなければなりません。その為の動作が『切り返し』なんです。この動作の無いまま、手だけで振り下ろすと時計の振り子のようになって力が入りません。でも、アドレスを再現するようなインパクトを迎える事で、常に真っすぐの安定した球筋を打てるようになるわけですから、如何に私のいう腕だけのダウンスイングでヘッドスピードを上げられるか?ということが重要なことで、その為のスイングポイントが『切り返し』という事になります。

 

 私が尊敬し大ファンの青木功プロの若い頃の著書に、このダウンスイングを「扇子を振り下ろす感じ!」と表現しています。扇子を開けるために、腕全体で振り回す人はいませんね。手首だけで「ピシっ!」という感じで振ります。その時、ちょっと思い出してほしいのですが、センスを振り下ろす前に少し手首をちょいと上げるしぐさが入ります。また開けた後にちょいと手を戻すしぐさもありますね。この「ちょいと」は、しっかりと扇子を開けるためのパワーアップに繋がっています。扇子をゴルフクラブに置き変えてイメージして下さい。トップからクラブを振り下ろす前に「もう少し肩を入れたり、少し手首を曲げたり、膝を少し沈み込ませたり‥」等と言う、強くしっかりとしたダウンスイングの為の動作なんです。そして、センスの時の少し戻すしぐさは「インパクトに力を集中させる為」の動作になります。ゴルフの場合は凄い力で振り抜きますので、扇子の時の様に腕は戻りませんが、飛ばし屋のスイングでインパクトで伸び上がっている場合がありますが、これは完全にダウンスイングの力がインパクトに集中している証拠で、扇子の「ちょいと戻す」シーンに当たる姿です。青木プロは、インパクトに一番力を集中させるコツを扇子に例えて表現されたのだと思います。私はこの言葉を、「体全体で振り回しても当たらないし飛ばないよ!もっとイージーに考えて手打ちしなさい!」…といように、当時の私は理解しました。

 

 その扇子のイメージでダウンスイングを創造した時、トップから腕を素早く振り下ろし、手首をほどくしぐさはインパクト手前まで我慢して当てる瞬間にほどきます。つまりダウンスイングの最中は左腕は伸びているものの、手首は先ほど言いました60度くらいに曲げたままになっていますので、見た目には腕とクラブが45度くらい曲がった状態でインパクトに入って来ます。これを『レイトヒット』といって、アマチュアは極端に言うと腕とクラブが殆ど真っすぐの状態でインパクトゾーンに入って来ています。これが飛距離の差であり、アイアンで言えばスピン量の違いになり球筋の違いになる原因です。

 

 手首に力が無いとそんなスイングは出来ません!と、おっしゃる方が多いと思いますが、非力でも、それを可能にするのが『切り返しの術』であり極意と言えます。

①足は少し曲げた状態のままダウンスイングに入ります。テークバックで我慢している右膝をこらえたままの状態でテークバックの反作用を生みます。頭はボールの右側にキープしたまま動きません。両肩もそのままで開かない。腰が少し開いて(どうしても体重移動が起こっていますから)右足かかとが少し浮くくらいで、とにかく腕の速さと手首のレイトヒットで、インパクトに向けダウンスイングするわけです。このスイングは、周りの人が見ると力が入っているようには見えないんですね。これこそが、野球やテニスには見られない、ゴルフスイングの特徴であり『極意』であると、私は思っています。

 

 ちょっと言い方を変えます。土に杭をハンマーで打ち込む時を想像して下さい。真下に打ち込む訳ですから、ガリまた気味に開いた足とお尻を少し突っ張って膝を少し曲げて背筋をしっかり伸ばし差ほど屈まず、そのままの状態で腕を振り上げ勢いよく振り下ろしますね。体全体がぶれるとハンマーが杭の表面に当たらない為、とにかく、力の入る姿勢で腕だけで目一杯振り下ろします。ハンマーが一杯一杯の状態まで上げて「さあ振り下ろそうとする時、少しハンマーを手首で更に後ろへちょっとだけ反動を付け、体も少しちょっとだけリズムをつける様な先行させるようなタイミングを付けますね。そういう感じで振り下ろしているはずです。そして振り下ろした腕は土の中まで振り抜くイメージでは無く、当てるときはほんの少し沈み込み、当たった後は元通りに伸び上がるといった具合に、センスが開いた後に少し戻すようなしぐさを感じる筈です。そしてきっとあなたの持てる一番の力でハンマーを振り下ろす事が出来ています。ゴルフはまさにこのイメージなんです。ハンマーを一番上まで振り上げた状態のまま上半身を90度右へ回転させ、今度は崖に杭を打ち込む為に振り下ろすのが、ゴルフのスイングです。

 

 がってん頂きましたでしょうか?(ガッテンガッテンガッテン…!)有難うございます。ゴルフとは、決して体全体で振り回すのでは無く、腕と手首をしっかり使いこなし、真下にあるボールに力を集中させて打ち込むというイメージが正解です。

 

 長くなってしまいました。今日はここまでとします。練習場で試して下さいね!